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インタビュー
Common Thread -想いを紡ぐ、CNPの人たち- #2-1
こんにちは! 中部日本プラスチック社(CNP)でインターンとして勤務している、Kaoriです。CNPのキーパーソンにお話をうかがい、その「人」を通じて会社の魅力を探るリレーインタビュー企画「Common Thread -想いを紡ぐ、CNPの人たち-」
第1回の雪下社長のインタビューに続き、第2回は宇宙事業を担当されている松尾講輝さんにお話を伺いました。今回は第2回の前半をお届けします!
CNPの新たな挑戦の象徴ともいえる宇宙事業の最前線に立つ松尾さん。人の縁と偶然の連続が、いかにして一人の社員を宇宙に導いたのか。CNPならではの挑戦の物語を、ぜひお楽しみください。
「お見合い結婚みたいなもの」ー知識ゼロから挑む、宇宙のサステナビリティ―
株式会社中部日本プラスチック
宇宙事業担当 松尾 講輝
宇宙事業の始まりは「人の縁」
―松尾さんがCNPに入社し、宇宙事業に関わることになった経緯を教えてください。
転職活動中にエージェントから紹介されたのがきっかけです。前職の飲食店は辞めることが決まっていたものの、子どもの誕生を目前に控えても次の仕事が決まらず、かなり焦っていました。そんな中で出会ったのがCNPでした。決め手になったのは、面接で感じた社員の方々の「自然体で明るい雰囲気」です。それまでいわゆる「普通の会社」で働いた経験がなかったので、ドラマで見るような厳しい世界を想像していたのですが、CNPは全く違いました。ここでなら自分も頑張れそうだ、と思い入社を決めました。
―そこから、どのようにして宇宙事業に?
宇宙事業との関わりは、本当に偶然の連続でした。入社5年後、人事担当として企画した静岡大学の留学生インターンシップに、一人の優秀なインド人留学生が参加してくれたんです。彼女が大学で「宇宙工学」を学んでいた縁で、雪下社長と彼女の指導教官である能見教授が出会うことになりました。リサイクル事業のプロである社長と、宇宙ゴミ(デブリ)問題に取り組んでいる研究者である能見先生。「宇宙ゴミのリサイクルをやったら面白いじゃないか!」と二人はその場で意気投合し、その勢いのまま宇宙ベンチャーを設立することに。私はその歴史的な話し合いの場にたまたま居合わせたことから「話の経緯を知っているだろう」との理由で、気づくとプロジェクトメンバーに入っていたんです。
―ご自身から希望されたというわけではなかったのですね。
はい。なので、この状況を例えるなら“お見合い結婚”に近いかもしれません(笑)。もともと宇宙に特別な興味やロマンを感じていたわけではなく、仕事だからという義務感から勉強を始めました。でも、調べていくうちに知識が繋がり、だんだんと面白くなってきた。最初は縁もゆかりもなかった宇宙という領域が、少しずつ自分の専門分野になっていく。そんな感覚でしたね。
「やってみる?」その一言が、キャリア最大の試練の始まり
―専門外の分野で、特に大変だった経験はありますか?
知識ゼロの状態で、衛星の安全性を証明する100ページにも及ぶ英文の技術文書を作成したことです。衛星を宇宙ステーションから放出してもらうために欠かせない重要な書類なのですが、打ち合わせの席で、能見先生から「松尾さん、やってみる?」と言われてしまって。もちろん宇宙の知識も、専門的なライティング経験もありません。でも、CNPには「やる前からノーは言わない」という文化があるんです。腹を括って「わかりました、頑張ります」と引き受け、過去の資料を参考に、年末年始を返上して書類作成に追われる日々を過ごしました。
―まさに雪下社長がおっしゃっていた「まずはやってみる」という挑戦の精神ですね。
本当にそう思います。その書類をなんとか書き上げた後も、引渡し直前にJAXAの最終検査で「衛星の一部分が規定のサイズから数mm飛び出している」という、信じられないような問題が発覚しました。打上げスケジュールは目前に迫り、万事休すかと思われました。でも、能見先生は諦めなかったんです。どのように対処すれば安全性が損なわれないかJAXAと協議した後、すぐに衛星を持ち帰り、問題の部分をヤスリで削ることで、サイズが規定内に収まるようにしたのです。もちろん、現物を直せば終わりではありません。膨大な書類に落とし込み、安全性を証明し直さなければならない。どのように修正したのかエビデンスを書類にまとめ、改めてJAXAの承認を得なければ衛星を受け取ってもらえない。そこから一週間は、ほぼ徹夜で修正作業に没頭しました。
次回は、インタビューの後半をお届けします!
松尾さんの宇宙事業の挑戦の物語を次回もぜひご覧ください!
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