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インタビュー
Common Thread -想いを紡ぐ、CNPの人たち- #1-1
中部日本プラスチック社(CNP)にインターンとして勤務している、Kaoriです。
このたびCNPのキーパーソンの方々にお話をうかがって、CNPの魅力を「人」を通じて探っていくリレーインタビュー企画をスタートすることになりました!
CNPはプラスチックのリサイクル事業を展開するプラスチックの総合商社ですが、ここで働く人についてより深く知ること、そしてその人々の有機的なつながりから生まれるCNPという会社の強みを探っていきたい!という想いから、シリーズタイトルを
「Common Thread -想いを紡ぐ、CNPの人たち-」と名付けました。
記念すべき第1回は、もちろんこの方。
雪下真希子社長にお話をうかがいました。今回はインタビューの前半をお届けします!
雪下社長の優しさと人間味あふれるインタビュー、ぜひご一読いただけたらうれしいです。
社長が”一番”のチャレンジャー
ー主役はいつだって「手を挙げた人」ー
株式会社中部日本プラスチック
代表取締役 雪下 真希子
思いがけず社長の道へ
―雪下社長が家業を継ぐことになった経緯について教えていただけますか?
実は、もともと家業を継ぐなんて思ってもいなかったんです。20代の頃、私はアーティストを目指していて、アートの中でも特にアブストラクトな(抽象的な)、つまり具体的ではない「想い」を立体で表現することに情熱を燃やしていました。なので、正直に言うと、父が手掛けていたプラスチックのリサイクル事業には全く興味が持てず、どこか他人事のように感じていましたね。それが、母が体調を崩してしまったり、従業員が次々と辞めてしまったりと、家族に次々と危機が訪れたんです。その時「私がやらなければ、家族も、残ってくれた社員も、みんな路頭に迷ってしまう」と。それはもう、理屈ではなく、責任感とある種の恐怖心に突き動かされるようにして、この世界に飛び込みました。
―経営の世界に飛び込んでみて、大変だったことはありますか?
自分の心の弱さと向き合うこと、でしたね。経営者としてはもちろんですが、それ以前に社会人としても未熟でしたから、待っていたのは苦難の連続でした。特に家族経営ならではのコミュニケーションの難しさには本当に悩まされました。自分の思い通りにならない現実と、うまく立ち回れない自分への不甲斐なさから、人のせいにして不満ばかり言っていた時期もありました。そんな自分の心の持ちようが、どんどん嫌いになっていきました。まるで、真っ黒な絵の具で自分の心を塗りつぶしていくような、そんな感覚でした。
―その辛かった経験が、今の働き方に繋がっていたりするのでしょうか?
今振り返ってみると、あの「心がすり減るような経験」こそが、私の経営の原点だと思っています。うまくいかなかった自分の経験が人の痛みを想像しやすくしてくれていて。苦しみを知っているからこそ、人に優しくできるし、社員一人ひとりの些細な変化にも気を配りたいと考えています。「社長」という肩書で壁を作るのではなく、自分から社員ひとりひとりにフランクに話しかけるように心がけています。
私、新入社員に「お茶テスト」をしているんです。「お茶汲みは良くない」とか「仕事なの?」という批判的な意見もありますが、そうではなくて「誰かのためにお茶を美味しく淹れる」というある種単純な作業にこそ心を込められない人は、もっと複雑な仕事でお客様を思いやることはできないんじゃないか、という私なりの哲学でもあります。自分本位ではなく、常に相手の立場に立って物事を考える。その大切さを、あの苦しい時期に学んだ気がします。その想いが、今の会社の温かい空気感の礎になっているなら、嬉しいですね。
「やるしかなった」社長が創る、挑戦できる”安心の土壌”
―社長ご自身が、最大のチャレンジャーだという話を社員の方々から伺いました。
チャレンジャーというか…「やるしかなかった」の連続だっただけですよ(笑)。会社を継いでからも、リーマンショックで輸出が絶たれれば輸入へ切り替えたり、海外依存のリスクを感じれば国内のサーキュラーエコノミーへと舵を切ったり。家族の病気や、取引先からの突然の契約打ち切りなど、次々とトラブルはやってきます。その度に「どうしよう」と悩みながらも、とにかく諦めずに解決の道を探し続けてきました。
私の信条は、「石橋をずっと叩いて、壊れちゃったら意味がない。落ちてもいいから、まず渡ってみる。落ちたら、もう一回架け直してまた渡ればいい」というものです。会社を揺るがすような致命的な失敗でなければ、どんどん挑戦すればいい。私が創りたいのは、社員が萎縮することなく、安心して挑戦できる”土壌”なんです。「大丈夫、私(社長)がいるから」って、社員が心から思えるような。
―社員の「やりたい」という声から、新規事業が生まれているそうですね。
はい。それこそが、うちの会社の最大の強みだと思っています。私がいくら「挑戦できる土壌だ」と言っても、そこで芽吹いてくれる社員がいなければ意味がありません。「関東に拠点がないと勝てません!」という社員の熱意ある直訴から、関東支社が生まれたこともあります。提案した本人でさえ、私が「じゃあ、作ろうか」と即決したので、驚いていましたけどね。今、会社の新たな柱になっているバッテリーリサイクルの事業も、ある社員が「本格的にやらせてほしい」と手を挙げてくれたことから始まりました。私がやるのは、あくまで挑戦の「きっかけ」と「環境」を提供すること。手を挙げた人の熱意を信じて任せ、責任は私が取る。その信頼関係があるからこそ、社員は会社の未来を「自分ごと」として考え、行動してくれるのだと思います。
次回は、インタビューの後半をお届けします!
CNPに雪下社長が込めた思い、そして私から見たCNP の魅力を次回もぜひご覧ください!
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